久松真一:テーマ別道程

無神論にいたるまでの久松先生の道程
(1)近世宗教哲学の批判的考察と禅の基礎づけ
・宗教的作用(「東洋的無」後編)大正15.11(執筆または発表年月、以下同じ)、著作集I
・禅の弁証(「東洋的無」前編)昭和3.4、著作集I
・宗教哲学即今の中心課題(「絶対的主体道」)昭和3、著作集I
・道徳律と宗教律(「東洋的無」後編)昭和4.12、著作集I
・人間の限界外の宗教(「東洋的無」後編)昭和6.9、著作集I
・宗教性と人間学(「東洋的無」後編)昭和8.12、著作集I
・宗教的批判の根本義(「東洋的無」後編)昭和10.3、著作集I
・聖の否定としての禅(「東洋的無」前編)昭和12.7、著作集I
・無神論(昭和24年4月〜6月間の京大特殊講義)、昭和24.12、著作集II

講義
・宗教的非合理性 昭和9年、仏教講義I
・宗教学概論 昭和12年〜13年、仏教学講義I
・禅学即今の課題 昭和20年〜21年、仏教学講義I

著作刊行年(初版)
「東洋的無」昭和14.12.20
「絶対的主体道」昭和23.4.30
「人間の真実存」昭和26.5


(2)神秘主義と禅との親近性
・賓主未分(「東洋的無」前編)、大正8.3、著作集I
・神と創造(「東洋的無」前編)、大正9.1、著作集I
・プロティノス(「東洋的無」前編)、昭和3.9、著作集I
・禅(「東洋的無」前編)、昭和10.4

講義
・無の歴史的研究 昭和7年〜8年、仏教学講義I
・即無的実存、昭和10年、仏教学講義I
・禅と神秘主義、昭和14年〜15年、仏教学講義I


(3)仏典の研究―禅思想の体系的把握のために
・起信の課題、昭和11年〜12年、著作集IX(序論・実在論のみが著者により整理され、弘文堂<教養文庫>より刊行、昭和22.6。残された現象論・認識論・実践論は、東・常磐両氏によって、完全な形に仕上げられ、理想社より刊行、昭和58.4.27)

講義
・法界縁起論 昭和17年、仏教学講義IV
・正法眼蔵演習・講義 昭和17年、仏教学講義IV
・華厳金師子章講義、昭和20年〜21年、演習 昭和19年、仏教学講義IV


(4)覚の宗教と信の宗教
・救済の論理(「東洋的無」後編)、大正10.5、著作集I
・真仏の所在(「東洋的無」前編)、昭和12.7、著作集I
・覚体(昭和23.11講演)、著作集II
・宗教のレーゾン・デートルとしての覚、著作集II

・絶対大乗(「絶対主体道」)、昭和20.11、著作集II
・能動的無(「絶対主体道」)、昭和22.7、著作集I

・人間の真実存(「人間真実存」)、著作集II
・絶対無的主体の絶対有的妙有(「人間真実存」)、著作集II
・究極の仏教的生活としての還相行(「人間真実存」)、著作集II

(Prepared and presented by Y.K. at FAS weekly meeting on 2000.2.5)