「西田哲学と禅(二)」購読

出典:久松真一全集第8巻所収

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2001.1.27 sat
49頁から「我が心深き底あり 喜びも憂ひの波もとどかじと思う」(西田幾多郎)を引用して、それほど深い底とはすなわち、喜びや憂いの根源でもあると。これは絶対無、場所(西田後期のキーワード)。「底」というのはキリスト教神秘主義でもたびたび使われる。(ヤコブ・ベーメ) p49後ろ三行目〜p52(最後)までを読みました。絶対無、場所といった西田哲学の根底となる概念(であるそうです)について言及されています。
<参考>
行為の世界(昭和9年1月5日より7日にいたる3日間京都府教育会館において信濃哲学会会員のための講演)上田閑照編「西田幾多郎哲学講演集」169頁、燈影選書 燈影舎平成6年
西田幾多郎の思想(二)場所(高山岩男「西田哲学とは何か」56頁、燈影選書 燈影舎昭和63年

2000.11.26 sat
44頁から。ただ、前回の購読に出てきた、道元禅師の「回向返照の退歩を学すべし」が再び話題となり、活発な意見が出されました。

2000.5.27 sat
本日より久松の講演「西田哲学と禅(二)」の購読を始めました。この講演は西田の没後命日にあたる6月に、寸心(西田幾多郎の居士名)会主宰で行われている講演会において久松が話したものです。時は、昭和22年6月14日、ところは京都府立第一女子高等学校です。

一頁目にでてくる、金剛経と徳山の話しが中心でした。

45頁終わりから5行目〜
個と全体について:アリストテレスの個物概念。アリストテレス批判(西田)。無の限定。華厳経四種法界の事事無碍法界。本当の個。