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禅籍
■柳田聖山訳「禅語録」(菩提達磨無心論、六祖檀経、臨済録、洞山録、祖堂集)中央公論社「世界の名著18」)1980年初版、1995年6版。
・読みやすい。中国俗語の権威による定評ある訳。
・禅の歴史もわかりやすい。
■スッタニパータ(中村元「ブッダのことば」ワイド版岩波文庫1991年)
・スッタニパータは、教典としては最も古く、ブッダの肉声を伝えている部分が多いとされる。ブッダの逝去後(西暦紀元前383年、北方の伝説による)、弟子たちがその教えの内容を暗唱の便を図るため簡潔な形でまとめ、あるいは韻文の形で表現した。ある時期にそれがパーリ語に書き換えられたとされている。スッタニパータのうち、詩はアショーカ王以前(西暦紀元前268年より古い)、散文は西暦紀元前250−150年頃の成立とされる。
・後に大乗教典として広くアジア各国に伝えられる教えが、素朴な具体的な形で述べられている。
・仏教の開祖であるゴータマ・ブッダ(釈尊)を歴史的人物として把捉するとき、その生き生きとした姿に最も近く迫りうる書―少なくともそのうちの一つ―は『スッタニパータ』であるといっても過言ではないであろう。本書の題名『ブッタのことば』は『スッタニパータ』(Sutta-nipata)の訳である。...シナ・日本の仏教にはほとんど知られなかったが、学問的にはきわめて重要である。(あとがきより)
■『ち』中論 縁起・空・中の思想
三枝充悳(さいぐさみつよし)訳による龍樹『中論』
「中論(上)」、「中論(中)」、「中論(下)」第三文明社レグルス文庫、1984年。各780円。
この青目訳では「分別」を「非実」(実のことではない=虚構、仮象)と訳している。